人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ヒマワリと帽子(第一段階)

ヒマワリと帽子(第一段階)_c0236929_2072989.jpg



今年は気候が不順でコクリコや他の花の時期が一ヶ月程遅れているが,ヒマワリだけは例年どうりに出始めている。いつもの花の農家に行って買い求めてきたのだが、やはりアトリエの中ではなかなかの存在感である。あらかじめ用意していたF12号のキャンバスに描き始めてみた。昨年のギャルソンというテーマの人物画、息子にモデルをさせた絵なのだが,その時の麦わら帽子を背景において,子どもの使うリコーダーもそえてみた。

描き始めはいつもと同じことであるしヒマワリや、その他のモチーフについてもとりたてていうことはない。ただ一つ新しいのはいままで使ってきたキャンバスだけを別のに変えたというだけである。

40年程前のことになるが,美大を卒業してから何年か経っていたが大阪の心斎橋の画材屋で偶然ベルジのキャンバスというものに出くわした,ほんの数枚木枠に張られたキャンバスだったが,手に触れてみると実に描き良さそうである。その当時としてはかなり高価だったので、ようやく家までの帰りの電車賃を残した有り金ぜんぶをはたいてF10とF6号の二枚を買い求めたのである。

ちょうど小豆島にオリーブを描きにいくことにしていたので,喜び勇んでこの二枚のキャンバスを用意していった。そして描き始めるや否やそのキャンバスのとりこになってしまった。とにかく絵の具が食いついていくようにつきがいいのである。そして加筆していく段階でもあまり筆が重くならない、とにかく驚きのキャンバスであった。

それ以来,日本にいるときもフランスに来てからも機会のあるたびにベルジのキャンバスを探し求めたが,ついに見当たらなかった。普通の市販のキャンバスも色々試してみたが,一様に乾燥度が足りないというのが私の意見である。それでは市販のものにもあきたりず、ベルジのものもみつからない、ということで自分で麻布を買ってキャンバス作りをするということにした。そのためにはいろいろな技法書を読み、ニカワなども数種試したりした。また白の地色のための亜鉛華や石膏なども使ってみた、分量の正確さのために小さな天秤のはかりなども買い込んだりしたものである。

おかげでキャンバスの組成や、絵の具、溶き油、ニスなどの基本的な知識も勉強になったのである。南フランスにきてからは特に下地になる布の種類が豊富で面白かった。

それがつい最近、偶然にもベルジのキャンバスに再開したのである。すぐに求めて、描いたのがF15号のコンポチエのある静物である。とにかく描きやすいキャンバス地である。そしてこのヒマワリと帽子が二枚目の絵になる。



にほんブログ村 美術ブログへ
にほんブログ村
by papasanmazan | 2013-06-10 20:04 | 静物画 | Comments(0)
<< ヒマワリ(完成) メタミスの村(完成) >>