松樹間(第一段階)

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パリ近郊のエポンヌという村に14年住んだ後にこの南仏に引っ越してきたのだが、そのエポンヌの最後の頃、さかんに樹間というテーマで制作をしていた。家から歩いてすぐの高台にある城跡の公園が雑木林でおおわれていて、その木々の幹の間から垣間見える風景を描いたものである。

その樹間シリーズは絵の向上というてんでも私には役立ったが、生活の上でも重要な、思いで深いシリーズになった。その頃の私は若い頃からの大酒がたたって完全にアルコール依存であった。飲んでも飲んでもまた酒、どうにもやめられない状態であった。殆ど家族からも見放されそうな危ういところであった。

ちょうどそれも酒のせいで階段から落ちて腕を骨折し、それがいい機会になって酒をやめることが出来たのである。何年も何年もやめよう、やめようと思いながらようやくにしてその機会に巡り会ったのである。その酒をやめようとした半年前に、これも大変なヘビースモーカーだったタバコもやめていた。

酒とタバコを完全にやめたちょうどその時に描き始めたのが樹間シリーズということで、これはとにかく集中、努力して描き続けたシリーズになり、私には忘れられない大切な制作になったのである、

現在、黄土の森で制作を続けているが、ハッと気がついたのが松の木を使った樹間である。

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by papasanmazan | 2013-02-07 20:45 | 風景画 | Comments(0)
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