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ポプラのある風景(第二段階)

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背の高いポプラを垂直の構成の中心に考え、そのあいだ、あいだに麦畑やブドウ畑、また人家などを水平の要素に組み合わせながら調和をはかっていくこの構図の風景には、いつも夏になると魅力を感じ、ついまた新たに描き始めるのである。

恐らくこの魅力とは深さだろうと思う。だんだん、だんだんと奥に引き込まれていくような気がしてならない風景である。ある意味では東洋や日本の芸術とは対極にあると思われる深さ,それを求めていくのが本来の西洋の考えと体質であった。バッハのフーガは天にまで登りつめ、レンブラントの自画像にはやがて己の姿さえ消え去りいくような趣きがある。すべて深さのなせる技ではないだろうか。

南仏の強烈な光に照らし出された風景には陰影に富んだような画趣よりも,色彩の対比による表現が適しているのだろうが、それでもその中には深さを感じてならないのである。

by papasanmazan | 2012-07-09 22:09 | 風景画 | Comments(0)
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