<   2017年 09月 ( 8 )   > この月の画像一覧

ドルドーニュの城(ベイナック)

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春、秋、の一週間ずつヴァカンスに出かけるようにしているが、今回はいつもの地中海とは場所を変えてドルドーニュ地方に行ってきた。かなり以前に家族で訪れてことがあって、その時はマルテルという町を中心に巡礼地で有名なロカマドールなどをパステルでたくさん描いたのだが、今回はドルドーニュの川をはさんだ城などをモチーフに油彩一点、水彩二点を描きあげた。


私たちの住むプロヴァンスの乾ききった風景とはまったく違ってドルドーニュはしっとりと落ち着いた、緑も深い地方である。ドルドーニュ川やロット川のまわりにはいたるとこに城があり、観光化されたロワール地方の城よりももっと荒々しい印象である。


その中からベイナックの城を選んでF8号のキャンバスに制作した油彩である。じつはドルドーニュの川と城をいれたものを当初狙っていたのだが、川をいれると城が近すぎて、その大きさをどうにも画面におさめきれない。ようやくのことで対岸から城全体を見渡せる場所を見つけ出した。場所探しは本当に難しく、運もあるし、勘も必要である。


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by papasanmazan | 2017-09-30 16:06 | 風景画 | Comments(2)

モン・ブラン・レ・バンの村

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ちょうどヴァントゥー山を中にはさんでマザンの裏側にモン・ブラン・レ・バンの村がある。レ・バンつまりお風呂という意味で英語のバースと同義、温泉地である。その村の自治体が経営している温泉のプールがあって、そこから見下ろせる村全体は景観である。


そのプールの近代的な施設はエステや健康ずくりのジムなどを取り入れて最近はとみに人気の施設になってきた。以前と比べると入館者がぐんと増えている。フランスの温泉は病院の一種と考えられるところが多く、お医者さんの処方箋が必要な場合があるが、モン・ブラン・レ・バンは誰でも処方箋なしで自由に申し込める。それで家内のペンションにこられる日本人のお客様の中にもここのコースを希望される方がある。


そういったモン・ブラン・レ・バンの村を横から大きく取り入れた構図で水彩画を描いてみた。廃墟になったような城跡や、古い石造りの水道橋や教会などが民家とともに景色を盛り上げてくれる村である。



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by papasanmazan | 2017-09-26 15:38 | 水彩画 | Comments(0)

モルモワロン風景




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今年の五月の中旬にモルモワロンを見おろしながらヴァントゥー山の全景を捉えられるような新しい絵の制作場所をみつけて、夏の間はほとんど毎日といっていいほどそこで風景を描いていた。M40号やF15号などのヴァントゥー山を入れたものや、丘やモルモワロンの教会を主にしたものなどかなりの数の作品が出来上がった。

そしてもう秋の季節になってきたのだが、今年の11月の日本での個展までのこのモルモワロンでの制作の一つの区切りとしてP25号の大きな絵を描きあげた。やはり手前のポプラをクローズアップして奥にモルモワロンの村、その向こうにヴァントゥー山が横たわっている構図である。

今の自分としては大変に強い表現が出来たように思う。慎重に、丁寧に対象にそって描き始めた画面であったが途中からは自分の目指す造形性を頼りにして、いってみれば主観を強めた制作になっていった。あるいは変形させたり、画面の動きに沿って対象を省略したり、強調したり、新しい色を付け加えたりの制作はかなりの時間をとったものである。

一応の完成で、これは今のところ満足している作品である。


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by papasanmazan | 2017-09-24 21:46 | 風景画 | Comments(0)

少女の像




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10号の静物、お気に入りの少女像を置いて、後は果物、ビンなどで、背景に金銀模様の布を配してみた。全体としていつもながらの静物の配置で変わり映えしないはずなのだが、どうも制作していて感じが違ったのである。


ひとつには背景の布から来ているのだと思う、軽いのだか重いのだかも分からないのだが、なぜか全体のつながりが以前とは違う。描くのが難しいというのではなく描けば描くほど全体がまったくの一枚の平面になってくる、そうかといって別に平板というわけではない。


とにかく良いのか悪いのか分からない判断がつきにくい作品だったが、以前よりか自分の絵画観に近づいているのは間違いがない作品である、同一平面上に、同時空間をつくりあげる、ということである。


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by papasanmazan | 2017-09-15 15:58 | 静物画 | Comments(2)

新しいマザン





F4号に描いたマザンの教会を先日このブログに投稿したばかりだが、同じくこの景色をもっと切り詰めてF0号の小さなキャンバスにおさめてみた。描いている場所は少し違って、道一つ隔ててもっと低いところである。視点が変わると表現の意欲も変わってくる。

そういうことは当然なのだろうがやはり新鮮さというのは大切なものである。前のF4号のものより締まった気持ちでこのF0号に取り組めた。見ている側からすればたいした変化があるようには思えないかもしれないが、描く者からするとこのちょっとした違いというものが重要事になってくる。

よく書籍などで縮刷版とかダイジェスト版とかいうものがあって、苦労して一大作品を読まなくても全編が分かるような仕組みの本がある。便利といえば便利かもしれないがそういった切り詰め方は絵画では不可能である。画面の大きさが変わればおのずと描かれた内容も違ってくる、そういう表現にならなければいけないと思う。単に縮小しただけのものではないのである。

トインビーの歴史の研究という本は縮刷版より完訳版のほうがずっと面白いと思う。


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by papasanmazan | 2017-09-13 06:49 | 小さな絵 | Comments(0)

パスワールとネクタリン



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パスワールつまり茶漉し器である。日本茶には使ったこともなく、形の面白さからただ静物画のモチーフとしてだけ使っている。あまり大きくはないので4号位までのキャンバスには上手くおさまってくれる。今回は三つのネクタリンと合わせてサムホールの作品にしてみた。

茶漉しの部分が動かせて、角度をつけることが出来るので、少しわざとらしくはなるが手前に傾けてみた。金属と果物の赤との対比はやはり描きどころになる。ただ三つのネクタリンをどういう配置にするかが考えどころであった。本来なら二つのネクタリンのほうが安定がいいのかもしれないが、あえてパスワールに接した一つを加えて変化を与えてみようとの意図である。

背景の複雑な模様の布も気に入ったものである。


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by papasanmazan | 2017-09-11 06:56 | 小さな絵 | Comments(2)

ポプラの道



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先日水彩で描いたポプラの道からヴァントゥーへとほぼ同じ場所、左へ20メートル程イーゼルの位置を移して同じく水彩で描いてみたポプラとヴァントゥー山の作品である。先日のものよりもう少し切り詰めたような感じになっている。紙の大きさも374×254から230×158とかなり小さくしてみた。

図柄は同じようなものだがポプラの姿を変えてみたかった。先日の大きいものには曲線的な丸みと動きを与えて、視線を自然に奥の山のほうへ引っ張っていきたかったのだが、今回の小さな画面ではポプラの垂直性をねらってみたかった。ポプラの垂直性による高さと山や畑などの水平性が織り成して一つの表現になれば、と思った作品である。

このようにして少し視点を変えてみただけで意図の違ったものが出来上がってくる、これが当たり前のことなのだろうが、フッと不思議な気のすることもある、絵画を考えるときだけではなく実人生のなかでもちょっとした経験の違いとか、人とのめぐり合いとかが変わったことで大いに意義の違いもでてきたりするのかもしれない。


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by papasanmazan | 2017-09-10 09:17 | 水彩画 | Comments(2)

マザンの教会




昨年の7月14日、日本でいえばパリ祭、フランスではキャトルズ・ジュイエの祝日の夜、ニースの海岸沿いでお祭りの花火を見終わった群衆に大型トラックが突っ込むという悲惨なテロがおこった。フランスだけではなくイギリス、スペインなどとにかくテロばかりである。

その対策で今も特別令が実施されている。今年の夏のマザンのお祭りでも町の中心部は両方の入り口が遮断機を下ろされ、おまけにその外側にはトラックを横づけにして外からの侵入にそなえていた。どこの自治体も厳重な警戒態勢である。

そんな日にマザンの中心を通って制作に向かおうとしたら大いに回り道をさせられたのである。暑い日中不平たらたらだったが悪いことばかりではない、新しいマザンの教会の眺望に出会ったのである。いつもはほとんど通らない道なので気づかずにいた角度で、少し新しい家も構図に組み込んでいける。小さな作品向きではあるが落ち着いたきれいな場所である。F4号の油彩にしてみた。


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by papasanmazan | 2017-09-09 16:48 | 風景画 | Comments(2)