<   2017年 05月 ( 10 )   > この月の画像一覧

ワイナリーとプラタナス



モルモワロンの村にペスキエという名の大きなワイナリーがある。日本にもワインを輸出しているところでなかなか立派なワイナリーである。しばらく改築中であったが一ヶ月ほど前に新装されたお祝いがあって、ペンションをやっている家内も招待されて参加していた。

もう五年以上前くらいに一度、このワイナリーの建物を描いたことがある。入り口正面から見たところで、ズーッと背の高いプラタナスの並木が続き、その奥にシャトー風の建物が建てられている、そんな作品だった。いかにもフランス的な感じのワイナリーである。

そんな建物をたまたま少し離れたベドワンへ向かう道、トゥール・ド・フランスでいつも通る道からなにげなく見ているとこれがまた絵になる風景であるのに気づいた。車を止めてあちこち場所探しをしたのである。P8 号のキャンバスに描いてみた。描いている期間にプラタナスの並木がいっきに緑の濃いいものになってしまった。



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by papasanmazan | 2017-05-31 15:05 | 風景画 | Comments(0)

ポプラとヴァントゥー山

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一歩外に出れば緑の世界である。輝きだした太陽のもとでパラソルをたよりに制作している。目の前にスックと背の高いポプラが立ち並んで、その背景がヴァントゥー山である。あまり飾り気のない単純で雄大な風景である。

ポプラの垂直の要素を強調してみたかったF15号の作品である。全体を出来るだけ統一的に単純化するように試みた。細かいところを省略するのが以前より抵抗なく出来るようになって、制作自体は楽になってはきたが難しいことには変わりはない。

現実のポプラも立っているという印象が強いが,それだけでは駄目で、画面全体として立っていなければならない。そうならないと絵画の二次元性がなくなるからである。ここが一番大切なところで、まず考え方としてはっきりさせておかなくてはならないし、次には制作の実際として表現の方法を考えていかなければならないところである。



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by papasanmazan | 2017-05-28 18:31 | 風景画 | Comments(0)

アイリスと芍薬


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毎年アイリスと芍薬が庭に咲く。ほとんど手入れもしないのによく咲いてくれる。いつもはアイリスが咲き終わってから芍薬が咲き出すのだが、今年はどうした拍子かアイリスの咲くのが遅く、ちょうど芍薬の咲くのと同時になった。

今まではそれぞれを別にして描いていたものを今年は一枚のパステルにしてみた。かなり離れた場所に咲いているので仕方なく切花にして花瓶に挿してアトリエで描いたものである。せっかく咲いている花を切るのは家の花であろうと、野に咲いているものであろうとかわいそうな気がしてならない。こうして絵のモチーフにするかぎりは出来るだけいい作品にするしかおわびのしようがない。


まだ子供が小さかった頃、パリにいた時の幼稚園の友達だったフランス人の母子や、その幼稚園の先生がエポンヌに引っ越した我が家に遊びに来てくれたことがある。皆でお茶をした後で城跡の大きな自然公園に散歩に行ったときのことである。ひとりの母親がそのあたりに咲いている野の花を摘みだしたのだが、それを見ていた先生が、私は自然をそのままにしていたほうがいいと思う、と自分の意見を言った。するとその母親が急に恥ずかしくなったのか、その花をその場に捨ててしまったのである。すると先生がその花をひとつひとつ拾い集めて、せっかくだから家で花瓶に挿してあげましょうと持ち帰った、今でもこのときのことを忘れられないのである。



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by papasanmazan | 2017-05-27 14:55 | パステル | Comments(0)

大きな笠松のある農家

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フランス人の大好きなスポーツである自転車競技の代表的なレースが日本でももうお馴染みのトゥール・ド・フランスである。夏の暑い時期に自転車レースをフランス全土に渡って繰りひろげていくのだが、そのメッカともいえるのがヴァントゥー山である。

そのヴァントゥー山がコースに入った年は私たちが住むマザンあたりでも熱っぽい夏になり、自転車野郎でいっぱいになる。その自転車のコースというのがモルモワロンというところで大きく曲がりこみ、ベドワンという村を通過してそこから2000メートル近い高さのヴァントゥー山へ一気に駆け上っていくのである。

テレビで実況を観ていてもモルモワロンからベドワンにかけての景色は何度も絵にしているところなので、すぐにどのあたりなのかが手に取るようにわかる。このあたりはとりわけ緑の色が美しく、風景も雄大である。小さな丘があって立派な農家が建っている。その庭とおぼしきところにはこれもまた立派な笠松が植わっていて遠くからでもよく目立つ風景である。

P6号のキャンバスにその農家と笠松を描いてみた。



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by papasanmazan | 2017-05-25 03:20 | 風景画 | Comments(2)

コクリコ

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例年よりは少し遅いがコクリコが真っ赤に咲きほこっている。道端のあちらこちらに群れをなして赤色がとりわけ目に付いている。少し車で走れば車道の脇だけではなく、少しはなれた畑の一画が赤いじゅうたんで覆われたようになって、これも鮮やかである。

このコクリコヲをパステルで描くのは久しぶりである。南仏に移ってきてからしばらくはコクリコの多さに目を奪われて、春になると毎年パステルで描き続けていた。年によってその咲き出すのが遅かったりするとあちらこちらと探し回ったりなどしたこともある。

コクリコ熱もようやくおさまったかのように思っていたが、やはりあのオレンジや赤の色を見ると燃え立ってくる。今年は小さなパステルにしてみた。

隣の空き地にかなりの数のコクリコが咲いていて、ピクニック気分で制作できるのがなんとも有り難い話である。



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by papasanmazan | 2017-05-18 18:44 | パステル | Comments(2)

テラスにて

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久しぶりの水彩である。何年か前にフランスに戻ってきていた息子にちょっとシャレたジレを着せ、キャノチエと呼ばれるカンカン帽をかぶらせてカフェのギャルソン風の雰囲気で油彩を描いたことがある。面白いモデル画になったので、その後家内にも同じ衣装、帽子でギャルソン風の夫人像も作品にした。

人物画を描くのが一番好きである。モデルになってくれる人があればもっと描きたいところなのだが、なかなか見つからない。やはり家内が一番モデルになってくれやすい。それで一枚水彩をやってみようと思った。

家の二階にかなり広くて見晴らしのいいヴェランダがある。そこでよくコーヒーを飲んだりバーベキューを楽しんだり、ちょっとテラス風の雰囲気にもなる。家内のギャルソン風をその中で仕上げてみた。



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by papasanmazan | 2017-05-17 15:22 | 水彩画 | Comments(2)

赤土と松

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単純に赤と緑の対比だけを主題にしたF10号の風景画、赤土と松である。モチーフとしても考えとしてもあまりに単純すぎるので絵にしようかどうかかなり迷ったのだが、思い切って制作してみた。こういったものはやはり難しいというのが実感であるが、いい勉強にもなる。

いわば碁盤目の上に赤と緑のタイルを順々に陣地取りのように並べていくような仕事と同じようなものかもしれない。画面に現れてくるものも無表情である。情緒的、感情的にもとらえようがない。

しかしこういったものの中になぜか存在感を感じるのである。一般的に言う空間からは少し離れ去ったところの存在感である。小手先では扱えないような相手だと思う。



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by papasanmazan | 2017-05-15 01:06 | 風景画 | Comments(2)

庭のバラ

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先日パステルで花瓶に挿したバラを描いたが、その後もまだ庭には大きなバラの花が次から次へと咲いてくれる。これはもう一枚と思って今度は庭に咲いているのをそのまま描いてみた。これもパステルで、紙の地色はピンク系である。

室内で描くよりも明るく感じたので紙も明るいピンクのものを選んだのだが、緑の色調が重なってきてピンク地はあまり目立たなくなってきた。あまり重過ぎる表現も、特に花を主題にしたときにはそうだが、見た目にも考え物である。といっていかにもパステル調というのも自分には合わない趣向である。

ただ以前よりはかなり軽くなってきているのにも気づいている。



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by papasanmazan | 2017-05-11 18:46 | パステル | Comments(2)

牛骨の静物

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F20号のキャンバスに久しぶりに心ゆくまでゆっくりと静物画を描いた。モチーフにアトリエの片隅に放置していた牛骨を使ってみた。これも久しぶりである。出来る限りどの作品も手を抜かずに制作しているつもりではあるが、この作品に限りある一本の糸に導かれたように制作が余念なく進行した。

雑念が入らなかったといっていいと思う。出来上がった作品のよしあしはいずれまた自分で批判を加えるであろうが、今はこれで充分の気持ちである。

構成としてはまずまずだろうが色彩としてうまく入っていけた作品である。特にブルーの繰り返しがさりげなく使えていったように思う。このあたりもよく考えておかないと得てしてケレン味のあるものになりかねない。固有色とあいまった全体の色調をよくわきまえなければならないところである。



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by papasanmazan | 2017-05-08 22:29 | 静物画 | Comments(2)

白い見晴らし台

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南フランス地方、プロヴァンスと呼ばれるこのあたりの自然の魅力は限りがない。強烈な光の中でいつも描いているヴァントゥー山はどこからでもその存在を見渡せるし、ブドウ畑や麦畑が緑のじゅうたんのように広がり、糸杉、ポプラ、プラタナス,松などの樹木もさまざまな姿を見せてくれる。

そしてアーモンドやサクランボの白い花が終わった今は赤いコクリコが畑になったり道端に群生していたりと目にも鮮やかである。六月の末ごろからはお目当てのラヴェンダーへと変わっていく。

そんな豊富な自然の恩恵だけではなく、赤土の森の中にある岩や石切り場のあとの白い岩も絵の題材として格好の場所を与えてくれる。切り出された後の白い岩が絶壁となって大きな平野の上に突き出して、前面のヴァントゥー山と対面している。その白い岩に登って見ると柵も囲いも何もない視界はまったくの自然の見晴らし台である。足元から下を見るとすいこまれそうで恐怖さえ感じてしまう。しかし大きな自然は絶景だと思う。

P20号の油彩である。



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by papasanmazan | 2017-05-01 18:51 | 風景画 | Comments(0)