<   2017年 03月 ( 10 )   > この月の画像一覧

サクランボの花の頃のマザン

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アーモンドの花に替わってサクランボの花が満開である。ちょっと外に出てみればあちこちの風景が白い花で彩られている。なんとなく眠いときに車で出かけるとハッと幻想的な雰囲気に包まれそうである。果樹園だけではなく町や村の家々の庭でも白い花がみかけられる。

マザンの村をとりまいている田園風景でもサクランボの花が今年はとりわけ白さが目について、教会や村の建物を遠望した構図によく映えたアクセントとしてこの白い花を取り入れてみた。いつもはパステルでこういった風景を描くが、今年は油彩にしてみた。サムホールの小さな画面である。

建物全体の色調と白い花の対比を考えている。花の群れが占める面積の中に垣間見える建物などの色が奥行きを表わすのにちょうどいい部分になって、それと教会などの色調が合わさって全体感が作られていく。

今年は例年よりも少し早い春の到来である。


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by papasanmazan | 2017-03-31 16:07 | 小さな絵 | Comments(2)

ボーセ風景

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ボーセの風景ももうおなじみで、岩の中から現れてきたような村であるが、岩と家並みやその他の組み合わせをいろいろな角度から探してみるのだが、さて絵にしようとするとなかなか気に入った場所が見つからない。どの位置からでも描けそうでいて、ちょっとした障害物があったり,個々のものの角度がうまくおさまらなかったりして、案外場所探しも大変なものである。

F4号の風景画が出来上がった。この場所ももう何度も描いている構図であるが結局はここに戻ってきてしまっている。しかしどっしりとした村と岩山全体を扱うのにはいい場所である。

最近はどの村の行政も地区の美化、再生に力を入れて、以前に比べるとスッキリと美しくなってきている。ここボーセもそうである。かつての城跡も自然公園のように改良されて一般に公開されているが、便利で住みよくなってはいるのだろうが何か昔の荒々しさが懐かしい気持ちがする。


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by papasanmazan | 2017-03-27 18:58 | 風景画 | Comments(2)

裸木と糸杉

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先日のM6の裸木と笠松を描いた場所のつづきで、今度は糸杉との組み合わせを描いてみた。F4号である。このあたり一帯は冬の裸木の美しさがとりわけ目につくところで、赤っぽく感じる木々や白樺の林なども散在している。

この裸木と糸杉の作品も人家が奥に見えていて色彩的になっている。裸木を形づくっているところに脇役的に糸杉が縦の要素を与えてくれるのだが、お互いの形の助け合いを考えてみた。そのあたりを制作しているときには間に見える空の部分をよく意識して見ておく必要がある。

形づくられているということは実空間と虚空間の総合であって、それが同時に自分でも感じ、画面にも現れているという具合にならなければいけない。一枚の画面の上に同時空間を表現するということである。


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by papasanmazan | 2017-03-22 12:31 | 風景画 | Comments(2)

早春の白い道

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小高いところにイーゼルを据えていつもの白い道を見ていると、まだ早春で、夏とは違ってその白さがあまりめだたない。雑木林や若い緑のなかでシックリとした色におさまっている。それでも道はジグザグに遠くへ続いているのがよくわかる。

F3号の風景画である。戸外で描いていてもかなり暖かくなってきて、花もアーモンドが終わってサクランボの花が咲き出してきた。これからが本格的な春である。色彩も豊富になってくる。

そんな季節の中で描き上げたこの小さな風景画であるが、以前よりは密度が上がってきていると思う。決して強く描き込んでいるわけではないが全体性が出てきたようで自分としては満足できている。こういった密度というのは大切なものだがなかなか口では説明がしにくいものである。


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by papasanmazan | 2017-03-21 12:37 | 風景画 | Comments(2)

岩と家

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自然の中の荒々しい岩、そこに人間が自分たちのために作った家、人と自然が共存しているのが眼前に広がっている。どちらもものをいわない世界である。無表情で、ただそこにポツンと残っている家とも小屋とも、また廃居ともいえるような石造りの建物と、その背景になっている崖の岩を組み合わせた風景である。

F8号の縦型のキャンバスに描いてみた。以前にも一枚、たしかF10号だったと思うが描いたことがある。そのときも同じ感覚だったがなにか飾りが多く、本質的な表現にはいたってなかった。それほどの力がなっかたのをよく覚えている。

正直なもので、こういう表現にしたいといくらいい考えが浮かんでも実力の不足は画面におのずと現れてくる。それをカバーしようとすればするほど絵が飾り立てたものになってくる。そういった現実に直面して描いている本人が一番情けない気持ちになる。

そうはいったもののやはりなんとか表現してみたいと思う気持ちは残って再度制作してみたF8号の作品である。着飾った美しさではなく、もっと本源的なものをあらわしてみたいと思っている。


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by papasanmazan | 2017-03-17 12:23 | 風景画 | Comments(0)

裸木と笠松

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冬の裸木も魅力的だ。若いときから好きだったが南仏に来てからもなんとか作品にしてみたいと思っていた。木の幹や細かい枝ぶりを赤っぽくあらわしてみたかったのだが何か軽すぎる感じのものばかりになっていた。

今まではほとんど裸木ばかりで構成して制作してきたのだが、ちょうど笠松と裸木が重なり合った風景に出くわした。これはいける、裸木の色を生かすのに笠松の深い緑を対比させてくるのはいい方法だと喜んだ。

細長いキャンバス、M 6号を選んで制作してみた。ちょうど裸木の間から人家も見えていて変化のつけやすい作品になってきた。笠松は丸い、ずんぐりしたような形が面白く、色の対比だけではなく形の裸木との取り合わせも目新しいものである。


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by papasanmazan | 2017-03-15 15:58 | 風景画 | Comments(2)

赤い岩と樹林

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いつもの赤い森の奥に岩と木々が群れを成している面白い場所を見つけた。少し描きにくい角度ではあるが工夫してイーゼルを据え、自分の立つ場所も確保できるのを確認してからF12号のキャンバスを用意した。このような樹林を描いてみたかったので、赤い岩との組み合わせが出来るのがうれしかった。

気持ちとしても前向きであるし、制作もどんどん進んでいった。ほとんど躊躇するような過程もなく完成した作品である。隙間のないように立っている木々をどういうふうにあらわすかが最初に考えたところだが、赤い岩との対比で樹林全体をほとんど色面として扱って、個々の木の説明はできるだけ少なくするようにと考えた。あまり木の幹や枝の部分、部分に煩わされないことである。

いかにも樹木といった感はなくなるかもしれないが問題は赤い岩と樹木の総合なので、全体感が出るようにしなければならない。いってみれば絵を描くような気持ちになってはいけないのである。最近はとみにそこのところがよく理解できるようになってきた。若いころから目指していたことであった、絵というものにならないところを描く、それが徐々に出来るようになってきた感じがするのである




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by papasanmazan | 2017-03-12 12:36 | 風景画 | Comments(0)

皿と二つのリンゴ

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小さな画面も大きな画面もおのおのがその中に持つ世界は、世界という意味において等価である。小さなスミレの花も大きなひまわりの花も美しさという意味では等価である。

F0号の小さなキャンバスにできるだけの大きさを盛り込みたいとの思いで白い皿の上にリンゴを二つ置いて描いてみた。テーブルには深い緑と黄色を組み合わせた模様の布を敷いている。

このような小さな制作品ではあるがどうにかして自分で納得のいく存在感が出したいと思っている。静物画だけにかぎらず風景画でも根の生えたような表現がしてみたいのである。あるいは美しくなくなるかもしれない危険をおかしてでもそういった存在感に挑戦したい。


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by papasanmazan | 2017-03-11 00:04 | 小さな絵 | Comments(0)

白樺の林とヴァントゥー山

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いつも制作の場所に向かう車の中から眺めている景色にもなにかの拍子に急に自分に近しいものを感じ、今まで忘れていたものを思い出したような気分になることがある。いったんそういう経験を経た風景はそれからは何かの必要にかられたもののように自分の中に存在してくるものである。

昨年の暮れあたりから白樺の林や木に出会うと心惹かれるものを感じ、これはどこかで見たような景色だぞ、と心が一瞬空白状態になることがある。そのどこかを思い出そうと過去を探るのだが、探せば探すほど記憶が遠のいていくような経験である。

そんな感覚をひきおこしてくれた白樺の林とヴァントゥー山の構成でF4号の油彩を描いてみた。白樺の林は光の影響を受けやすく色調がなかなか整わないので苦労する。こういうときは周りの色調に注目すると案外安定したものが得やすくなる。決して現象面にふりまわされていてはいけないのである。

制作の難しさはその目の前に存在する現象面と物の本質とをどういうふうに取り入れていくのか、二つの対立するものにどう対処していくのか、それを自分なりにつかまえていくところにある。



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by papasanmazan | 2017-03-06 22:20 | 風景画 | Comments(0)

人形と花籠

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春の嵐とでもいうのか時おり雷を伴った強風、大雨でとても外には出られない。それで久しぶりに室内でパステル画を描いてみた。モチーフにしたのは人形と小さな造花の花籠を組み合わせてみた。

人形は随分以前、まだ三十代の時にパステルで描いただけである。そのときのモチーフの人形は義母の持っていたもので、かなりいいものだったのを覚えている。描いていても気合が入って面白かった。それ以来の人形のモチーフになるのだが、今度のは私たちがまだ南仏に来る前に住んでいたエポンヌでの恩人、ランス氏の奥さんが私の娘にプレゼントしてくださったものである。

ランスさんご夫妻はもうどちらも亡くなっているが、私たち家族を本当にやさしくお世話してくださり、偶然ランス氏にめぐり合わなければ多分フランスにこれほど長くは住めなかったのではないかと思う。私にとってランス氏は実の父親以上の存在といっても過言ではない。

そんな思い出の人形をモチーフにして描いていると、やはりいろいろと記憶がよみがえり、制作の充実感も増した作品になった。

あまり説明の部分が少なくなってきたパステル画になりつつあると思う。




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by papasanmazan | 2017-03-05 16:54 | パステル | Comments(2)