<   2016年 08月 ( 12 )   > この月の画像一覧

ヴェナスクの城壁

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フランスのお城を見て回っていると必ずランパール(rempart)という言葉を聞く。城壁という言葉である。昔の城壁がそのまま残っていたり、一部壊された後の石造りの壁が現在でも住居に利用されたりしていて、歴史を感じさせるどっしりとした景観をみせてくれる。

このヴェナスクの坂道に見える左端の構造物がランパールで、そのまま村の中に入って見ると、新しく建て増された各々の家と、昔からの城壁とがどこからどこまでとは区別がつかないほどうまく調和して一つの共同体をなしている。

昔からのカトリックの国であるフランスは当然教会を中心に都市や村が構成されるが、その周りはこうしたランパールに囲まれた城塞としての機能も見せている。

この何年かはヴェナスクの坂道や教会を作品の主題にしてきたが、以前はランパールのほうに目を奪われていた。今年の夏になって久しぶりにもう一度ランパール、建物を主にした考えで制作してみた。F10号の油彩である。

なおこのヴェナスクという村の発音は、ヴナスクとばかり思っていたが、今年のトゥール・ド・フランスのときのテレビでの実況や、サクランボ祭りの時のアナウンサーはヴェナスクと発音していた。文字のつづりからいうとヴナスクかとも思うがヴェナスクということにしておく。他の都市でもモンプリエという人もあればモンペリエという人もある、どちらでも分かることはもちろんである。

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by papasanmazan | 2016-08-29 18:08 | 風景画 | Comments(2)

卓上の梨

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かなり小さなF3号のキャンバスに梨を六個並べてみたものを描いてみた。梨の木の葉っぱも少し添えて変化をねらってみた。テーブルには白に赤い線の模様のある布をかぶせてある。そのような置き方だけを主眼にしてみた静物画である・

最初から沢山の梨をおさめてみようと思っていたので、他の要素は極力避けるようにした。赤い線の装飾性だけが取ってつけたような眼をひくものかもしれない。ただ梨の部分にある赤色と少し響きあわせたかったのである。

単純なものを単純に見せていくのは実に難しいことである、複雑に見えるようなもののほうがかえって簡単なことがあるものだ。



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by papasanmazan | 2016-08-27 19:00 | 静物画 | Comments(2)

ロック・アルリックの村

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何年振りかでロック・アルリックの村を描いてみた。ほぼ12号大の特別寸法のキャンバスで、割合正方形に近くなっている。最近はバルーでよく仕事をしているが、バルーからもう一つ奥まったロック・アルリックはご無沙汰だった。

岩に張り付いたように家々が織りなす光景はまるで映画のファンタスチックなワンシーンのようである。そしてその背後にはダンテル・ド・モンミライユの岩に囲まれた荒々しい山が迫っている。

もうこの風景自体が既に絵になっている。よくこういった風景を目の前にして、ああ、これは絵のように美しい、と人は口にする。ここに画家にとっては大変危険な落とし穴がある。

よほど自分の中に制作の信念を持っていないとモチーフになる風景に食われてしまうのである。下手をすると出来あがった作品は絵はがきまがいのものにしかならない場合も出てくる。要するに絵を描いているのではない、写真を撮っている訳である。

と言ったところで、出来るだけ細部にこだわりを持たないようにして制作してみた。ちなみにこのロック・アルリックの村の人口は100人以下だそうである。


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by papasanmazan | 2016-08-25 02:08 | 風景画 | Comments(2)

ヴェナスクの坂道

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ヴェナスクの村に向かう長い坂道、斜面は木々の緑で覆われているが、冬になると村の建物を支えている岩盤があちらこちらで目をむいてくる。緑一色になる夏はどうも描きにくくて冬の季節ばかりを選んできたが、今年は思い切って真夏の時期に挑戦してみた。

イーゼルを立てるのはいつもほぼ同じ場所になるのだが、夏はサクランボの林の下の木陰が涼しくて、又直射日光も遮ってくれて大変に描きやすい。緑色の変化も面白くなってきた。

ほぼ12号大の横長の特別寸法のキャンバスに出来るだけの建物を納めるようにしてみた。但し建物の細部にはこだわらない。石造りの家の集合だと分りさえすればいい。建物全体と緑の変化の対比、それを受ける地面の色、ほぼそれだけの構成である。

知らず知らず目線が横に移ってくれれば有難い、という感じである。


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by papasanmazan | 2016-08-23 14:50 | 風景画 | Comments(2)

ドン・ジョンのある風景

A.
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B.
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先日油彩で小さな塔(ドン・ジョン)を取り入れたF4号の作品を完成させたのだが、同じドン・ジョンの風景をもう少し角度を変えて描いてみたかった。今度は水彩にしてみた。

前の油彩の時よりももう少し対象に近づき、緑の深さを狙ってみたかった。制作としては滞りもなく満足したのだが、アトリエに持ち帰って眺めていると、もう少しアッサリと明るいものにしたほうがよかったかなと思い始めた。そこでこの作品をAとして、もう一枚Bを、これも水彩で後日描いてみた。

BはAよりももっと対象に近くイーゼルを据えている。仕上がりにも気をつけて、明るい感じを残すようにしてみた。

結果的にこの二つの作品の良しあしに、見るたびに気持ちは交錯している。


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by papasanmazan | 2016-08-21 19:57 | 水彩画 | Comments(4)

オーゾンの村

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オーゾンの丘から見た風景を今年はよく描いているが、そのオーゾンの村のいちばんはずれにこれもまた少し小高い丘があって、松や家並みなどの構図が制作欲をかりたててくれる。P8号のキャンバスに描いてみた。

全体としては遠景感が強く、これといった主だった要素は見当たらないが、丘の上にある暗い木立と手前の木の茂みの暗さとを感覚の中心にしながら、徐々に周りの色を展開させてゆくようにしてみた、今までの制作とは少し違った進め方である。

いってみれば割合に説明的な部分のつながりが全体にわたってゆくといった制作で、仕上がった画面に自分でも少し違和感はある。しかしこういった試みもときとして必要なのではないのだろうか。


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by papasanmazan | 2016-08-19 02:26 | 風景画 | Comments(2)

アプリコット、ネクタリン、二つの梨

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家内がジャム用にアプリコットをたくさん買ってきた。試しに一つ食べてみたがやはりジャムにするしかない。しかし色を見ているとどれもきれいである。油彩で描こうと思っても他にいろいろ制作の都合があって時間が足りない。そこでやおら水彩の用意をした。

アプリコットにネクタリン、色を増やそうと梨も二つおいてみた。うしろに柄の複雑な布を合わせてみて画面のことを考えてみるとこれでいけそうである。

水彩を描いているとさわやかで、とくに夏の暑いさなかにはシャーベットかかき氷をたべているようで大変にタイムリーな制作だと思う。何か特別な思い入れなどをなくして、日記でもつけるような気持ちで描ければいいなといつも感じるのでる




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by papasanmazan | 2016-08-17 17:27 | 水彩画 | Comments(2)

ヴァントゥー山とマザンの教会

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これも家から歩いてすぐの風景、先日の水彩などと同じ場所である。手軽に描ける場所と言ってしまえばそれまでだが、広がりと言い、奥行きと言い、割合に難しいモチーフではある。

F4号の制作である。特に手前の畑などの角度、納め方に工夫をしてみたかった。そういったところでは案外マザンの教会がうまく上部の山と空や、下部の畑などとを結び付けてくれるのである。ただいつも中腹にある丘の稜線が眼について仕方がない。あまり描きこんでも画面が上下に分割されすぎるし、弱めた表現では何やら曖昧なものだけしか出てこない。

いつもここが制作のポイントになるところだが、最近はあっさりとさせながらも存在させることが出来てきたようである。
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by papasanmazan | 2016-08-14 21:42 | 風景画 | Comments(0)

のこぎり山とぶどう畑

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家から歩いて二、三分ののこぎり山と手前にひろがるぶどう畑の景色である。サムホールの小さなキャンバスにまとめてみた。実景は色彩も鮮やかで、広がりもあって魅力に富んでいるが、さて小さな画面にするにはポイントのつかみにくい制作になった。

奥行きがなかなか表れてこないので困った。以前なら何度も現場で色彩の調節を繰り返して、少し重くなったヴァルールでもって自分を納得させていたが、ようやく最近では同じ現場で描きながらも、画面の感覚ということを優先させながら制作を進めることが出来るようになってきた。結果的には絵に軽みがでてきたように思う。

決して手軽な、安易な意味での軽みと言うことではないと思っている。前にも増して制作の自覚がはっきりしてきている、ということなのだろう


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by papasanmazan | 2016-08-11 16:25 | 小さな絵 | Comments(2)

梨とレモン

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F4号のキャンバスに五つの梨とレモン一つを組み合わせた静物画を描いてみた。こういった果物などの組み合わせの場合、普通は個数を奇数個にする方がバランスが取りやすいのだが今回は合計で六個、しかもレモンが一つだけとアンバランスである。

ただ奥に置いた布の模様を大切にしたく、また手前のテーブルの白い布の右下の切れ方などを総合していろいろ置き換えてみたりしながらこういう配置に落ち着いた。

物のおさめ方、配置、全体の構図でその作品の声明は決まっていく。最初の構想が悪いとどうにも最後まで持っていくことができない場合が多い。油彩をほどこす前がいかに大切か、こんな単純なことにもいyつまでもこだわり続けるのである。



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by papasanmazan | 2016-08-09 17:52 | 静物画 | Comments(2)