<   2016年 02月 ( 8 )   > この月の画像一覧

オリーブの林から

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プロヴァンスの野はいたるところにオリーブの木がある。常緑のやわらかい色が冬のさびしいはずの風景をどこまでも温かい表情に保ってくれるのがなんとも有難い.小高いところにあるオリーブの林から畑や村がひろがってみえるプロヴァンスの風景をF8号のキャンバスに描いてみた。遠くにはアルピーユの山並みも見えている。

畑には少し丈が伸びてきた麦でうっすらと明るい緑が彩られ、土の無表情な表面に変化を与えてくれる。遠望しているモデーヌの村の家が暖色の配分にもってこいである。そして手前にはオリーブの木々が複雑な表情の銀色がかった緑をみせている。これがまた光を浴びて刻一刻変化していくのである。

なにか大きな手のひらで握りしめたい様な、そして一つの永遠に続くような安定したものに仕立て上げたいような風景である。



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by papasanmazan | 2016-02-25 11:27 | 風景画 | Comments(2)

坂道の松並木

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バルーの坂道の松並木を水彩で描いてみた。この実景を見た時から絵にすることを目論んでいたのだが、なかなかどれくらいの大きさに表わせばいいのか決まらなかった。油彩での制作を考えていたのだが、横長の形までは分かるのだがそのあとの大きさが分からない。フト水彩にしてみたら、と思いつくと急に視野が開けてきた。

しかし水彩でもやはり紙の大きさには悩まされたが結果的には水彩としては少し大きい目の作品になった。440×280ミリである。透明水彩の美しさは大好きであるが時として抑揚のない、しまりのないものになることがある。やや大きい目のサイズでは特に水彩の特質の、強さに欠ける、ということを考えておかなければならない。制作の過程のなかでどうしても鉛筆の素描の役割が多くなってくるのもこの辺りを考えた結果である。



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by papasanmazan | 2016-02-23 19:52 | 水彩画 | Comments(2)

サン・ピエール・ヴァッソルの村

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今までにも何度か絵にしてきたサン・ピエール・ヴァッソルの村だが今回はM8号のキャンバスに村全体を並列させるような視点から描いてみた。この村を遠望したり、高いところから見下ろした風景をかなりの大作にしてみたり、F3号くらいの小品におさめたりしてきたのだが、あまり建物自体に重きを置くことはなかった。

このM8号でも教会や家の個々のものを表そうという意図はなく、村全体の建物の流れと畑や丘の動きを大きく対比させたいというのがねらいであった。細長いキャンバスにそれぞれの角度をもった、おおよそ水平線に近い繰り返しを上下に見せながら、具体的には集落であり畑であり丘である、と視線を誘っていきたかったのである。

かなり細かな色の変化をみせていた途中の制作にかかわらず、最終的には色彩を抑え気味にして動きを中心に考えて描いてみた。



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by papasanmazan | 2016-02-19 19:42 | 風景画 | Comments(0)

赤い崖

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制作の一つの拠点にしている赤土の森は形態からいっても、色彩的にも次から次に興味深いところが見つかる場所である。近頃は段々と自然の神秘めいたものを感じてくるようになってきた。描いていて大変に難しく、かなり苦労もするのだが、それだけにまたかけがえのないモチーフだともいえそうである。

なかなか一般的には理解してもらえそうもない絵だとは思うのだが今度もまたF10号の油彩を描いてみた。いつも何気なく通っていた森の中の小道なのだが、ひょっとこの赤い崖に魅入られたのである。

赤い岩の平面的な重なりを空間の中にどう表していくのかが一つの課題である。赤という色の美しさは充分に備えているモチーフだが変化にはとぼしい。こういうときには岩なら岩の構造をよく見極めていくことが大切である。よく目を使い、よく頭を使うのである。そうすると自ずとヴァルールが上がっていく。単なる固有色の集まりが一つ、一つの色彩だけにとどまらず、画面全体の中での色彩の働きにかかわるようになってくる。

こういう考えで全体の働きを活性化していく絵画を目指している


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by papasanmazan | 2016-02-17 03:02 | 風景画 | Comments(2)

黄色いテーブル

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モチーフにリンゴを4個、グラスとグりーンの帯のある布、それだけを選んで黄色いテーブルの上に構成してみた静物画、F4号の油彩である。小さな絵ではあるが随分制作の時間がかかった一枚である。

必ずモチーフを目の前にして、よくそれを見ながら絵を描くというのが人物にしろ、静物、風景、どれでも同じ態度で同じ取り組み方なのだが、よく見て描くと言っても決っしてそのままを写しているわけではない。特にこの絵でもそうだが、最近はとみに自分で思うところの抽象化がすすんできている。


これはずっと以前からの自分の理想としていたところである。なるほど絵を描いて何かを表現しようとしているのだが現実のイマージュを再現しようとするのではなく、画面を構成していこうという考えにもっとっている表現である。

あるいは絵の先生かたの批評によっては絵の基礎が出来ていないとか、表現ができていないとか言われるかもしれないが・・・・・

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by papasanmazan | 2016-02-14 18:27 | 静物画 | Comments(2)

木立ちと城

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バルーの城は我が家から車で10分位の距離で、この辺りの景色はプロヴァンスをよく感じさせる、開けて、明るい性格があって私は好きである.城はこじんまりとしているが、形がしまって絵のモチーフによく適している。

この城に対面した小さな丘の上に礼拝堂があって、いつもは松林を通した視点から制作をしているのだが、昨年少し違った場所を見つけ出した。礼拝堂にいくまでの中腹の、ちょっと道からそれたところに、これがまた城だけではなく松や村を描くのにいろいろな表情をみせてくれる格好の空き地なのである。

少し違った視点でものを見るというのは絵の制作だけに限らず、あらゆることに大切なことなのだとあらためて気づかせてくれることがある。いつもポジティフな探究心を保っていたいものである。

今回はF15号の大きさであるが、もっと大きなキャンバスで、少し眺望の広がった作品も今年中には描いてみたいと思っている。この15号の絵は薄塗りのように見えるが、実は相当に描き込んでみたものである。なかなか全体の動きが出てこず要点のぼやけたままの制作が続いたのである。最後にどうにか画面をひっぱりあげた、というところで筆をおいた。


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by papasanmazan | 2016-02-11 19:28 | 風景画 | Comments(0)

歯医者さんでの個展

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小さいころから歯が悪くて今にいたるまで随分歯医者さんにはお世話になってきた。南フランスに住みだしてからはずっとマゾディエ先生にかかっている。はじめはこの先生の診療室がマザンにあって、我が家からも近くそのせいで診てもらい始めたのだが、途中から近くの村のマルモールにキャビネ(診療所)が変わって、車で10分位走らなければならなくなった。しかしなかなかテキパキとした腕で、信用のできるお医者さんなので今でもここに通うことにしている。

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何かの話のついでで先生からこの診察室に絵を飾ってみませんかと二年前に勧められた。そういえばこの新しい診療所にはいつも何枚かの大きな絵がかけられている。多分先生の好みで少し絵を蒐集しているのかもしれないが、広い診察室や待合所の壁にはピクチャーレールが設置されていてかなりの数の絵がけけられるようになっていた。
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それでその二年前の時には一ヶ月間、16点の絵を展示させてもらったことがある。先日差し歯がとれて慌てて診てもらいに行ったときには今度はこちらからもう一度展覧会を頼んでみた。この先生、歯医者の腕はいいのだがちょっと恥ずかしがり屋さんで、普通の話の時は少しヒキ気味なのだが、絵の話になると急に積極的になる。どうぞ、どうぞと即決であった。

今年も二月いっぱい、16点の油彩を掛けさせてもらっている。よければ日本からもお出かけください、とてもひなびたいい村で、暖冬の今年はもうアーモンドの花がきれいに咲きそろってきています。



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by papasanmazan | 2016-02-01 18:28 | 展覧会 | Comments(0)

冬の白樺林

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冬の空の下、白樺の林は宗達の銀泥画のように美しい。ほとんど無彩色のようでいながら、よく見ているとかえって細やかな色彩を感じる世界である。ルノアールがリューベンスの繻子の表現を見て感心しているが、マリー・メディティスの生涯を描いた大作群の中にそういうものを見つけたことがある。白と黒の取り合わせにほんの少しのオークルのおつゆ描きだけで小姓のような少年の靴下の部分をごくあっさりと表わしていた。

白樺の幹や小枝と灰色がかった空とは出来るだけあっさりと描いてみたかった。そうしないとただ陰鬱なものだけしか印象に残らないような気がしたからである。いかに冬の自然だとはいっても大いに讃歌していいものだと思う。F12号の大きさである。




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by papasanmazan | 2016-02-01 00:48 | 風景画 | Comments(0)