<   2015年 06月 ( 8 )   > この月の画像一覧

モデーヌの村

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サン・ピエール・ヴァッソルのすぐ隣にモデーヌという小さな村がある。本当に小さな村で,人口も500人未満、村の周囲の面積も5キロメートル平米位である。村の中心は壁で囲まれているが中に入ってみると田舎家が多いが、みんなきれいに整備された道にかわいらしく並んでいる。

南フランスの村や町にはどこにでも教会のクローシェ(金属製の鐘楼)があって,それがこの地方の一つの特色になっているが、このモデーヌのクローシェは特別に目立っている。先日ここの風景を描いていると,ちょうどその時にお葬式の鐘が鳴っていて、いつも時を知らせる鐘の音とはひと味違った雰囲気だった。

村の横を少しすぎてぶどう畑が続いている中から村全体を見晴らすとこじんまりとはしているが,なかなか構成的な画面の感じが予想でき、サムホール(22・7×15・8㎝)の,これも小さなキャンバスに描いてみた。



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by papasanmazan | 2015-06-23 19:12 | 小さな絵 | Comments(2)

夾竹桃と紫陽花

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戸外で制作しているとふとセミの鳴き声がしているのに気づいた。もうこんな季節になって来ているのだ。ミストラルが吹き続けているのでそればかりを注意していたが,空の色はもう夏のそれである。

家の庭でも夏の花、夾竹桃が沢山咲いている。それから日本の梅雨を思い出させる紫陽花も今が盛りである。強い風をいくぶん遮れる場所を選んでジメジメという感じが全くない空気の中でこの二つの花をパステルで描いてみた。

今年はかなりの数の花のパステルを描いて来た。本当はもっと水彩もやってみたいのだがなかなか体が一つでは制限もある。



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by papasanmazan | 2015-06-20 20:55 | パステル | Comments(0)

白い岩と山と松

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粘度質で急勾配の細い道をゆっくり、ゆっくり車で上がるとモルモワロンの村を一望できる見晴らしのいい場所につきあたる。白い岩を切り出した跡があって、いたるところが絵になりそうである。ただ雨の日などは道がぬかってとても通れたものではなく,車なども四輪駆動がようやく登っているくらいのところである。

晴れた日には目の前に大きなヴァントゥー山が対面している。プロヴァンスの野も美しいアラベスクで下に広がっている、それやこれや眼につく物を取り混ぜた一枚の作品が出来上がったところである。F12号のキャンバスに描いた油絵で,春の終わり頃から続けていたが、雨の日,風の日に遮られてようやく完成した。

狙いは松の木の高さと平野の横の広がりの対比にあるが、もちろんヴァントゥー山の容積も大切である。しかしなにもかにもを説明していくとただうるさいだけのものになる。今回はとくに山のヴォリュームはあえて無視することにして出来るだけ画面全体の中に溶かし込むような感じでとらえていった。結果的には当然線的な要素が重要になったのである。

松や白い岩は普通の手順で空間を狙って描いてみた。ここは普段は風のここちもよく、一抹のさわやかさが作品に出ていれば有り難いと思う。



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by papasanmazan | 2015-06-18 22:21 | 風景画 | Comments(2)

オリーブと教会

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今年はどうもサン・ピエール・ヴァッソルの村あたりでの制作が多くなりそうである。一つのところで絵を描き出すとその廻りの風景も気になって,二枚,三枚とだんだん欲が増えていく。ひとつにはこのあたりには以前から好みのオリーブの畑が多いからでもある。もちろん南仏はどこにでもオリーブがみられるが、このサン・ピエール・ヴァッソルはその村や教会をオリーブの畑と対比して眺めると一段と美しくなるのである。

柔らかい色彩の対比といっていいだろう,オリーブの光った緑に包まれた丸いかたまりのむこうに強い光でピンクやオレンジ色に輝いた村の全景が見えている。喜びいさんでF10号のキャンバスに描き始めたものだが途中でハタと,いきずまった制作になってしまった。構図も色彩もその他の要素もとどこおりなくおさまっているのだが、そして気持ちとしてもこれでいいと納得済みのはずなのだが,やはり何かが足りない。

実はこういう時は多いのである。いや制作のほとんどはこんなものである,例えていえば学校の成績もいいし,素直で親のいうことは何でも逆らわずに聞いて非の打ち所のないような子供,それでいて何かに欠けている、そんな優等生のような子供みたいな画面が出来上がってきているのである。

何が欠けているのか、随分時間をおいて考えていた。単に気韻生動がないのである。それだけの話であった。




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by papasanmazan | 2015-06-17 19:29 | 風景画 | Comments(2)

ゼラニウム

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南仏の風景は自然そのもので,緑も美しいし空も広い。視野をさえぎる蕪雑な高層の建物もみえなければ俗悪な看板もない。野を歩けば麦畑のエメラルドグリーンが帯をなしてぶどう畑と縞模様をつくっている。よく見ると小さな花もいっぱい咲いている。

小さな町や村もそれぞれに花で飾られ,古びた石造りの家も一歩入れば庭は華やいでいる。人間の生活と自然とが互いに認め合って共存しているような気がしてならないしこれからも大切にしてゆきたいものである。

家のベランダのプランターにピンクのゼラニウムが咲き乱れている。これから夏の真っ青な空の中でも元気な姿を毎日眺められるだろう。ちょっとそのプランターを一つアトリエに運んでパステルで小さな絵を描いてみた。15×20㎝の画面だが,これで結構難しかった。



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by papasanmazan | 2015-06-16 15:32 | パステル | Comments(2)

サン・ピエール・ヴァッソルの村遠望

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家から車で15分くらいのところにサン・ピエール・ヴァッソルという小さな美しい村がある。何年か前にはこの村を集中的に描いたことがあり,その中でも60号大の特寸で,正方形に近いキャンバスに描いた作品を埼玉県の知人宅に預けてある。割に気に入ったものなので昨年の横浜の個展の時には新作に交えてこの作品も並べてみた。

画家が個展をするというのは一つの区切りのようなものであってそれなりに意味がある。画家の生活ということから絵の売り上げというのももちろん気になるところだが,作品に対する観てくださる方々の反応というのも大いに重要な点である。日頃はほとんど人と付き合うこともなく,ただ単に一人で制作しているだけなのであまり作品に対する意見や批評を聞いたことがない。独りよがりになっていることも大いにあり得る。

そういった中で個展をする時が最も人と接する機会である。お客様の反応をそれとなくうかがっているわけである。横浜でのサン・ピエール・ヴァッソルの村遠望も同じ気持ちだった。新作に肩を並べて飾った時は悪くないと思った。また何人かの方々にも興味を持って観ていただけたようである、なかには前までいって観たり,後へ退がって絵全体をながめて、スゲエ、スゲエを連呼してくださった若い御夫婦ずれもあった。

その会場にいた時からもう一度サン・ピエール・ヴァッソルの村を描こうと決めていた。今回はF3号の比較的小さな作品で,以前よりもっと村に近づいた,低いところにイーゼルを据えて描いた。



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by papasanmazan | 2015-06-11 16:31 | 風景画 | Comments(2)

バルー風景

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バルーの城と松と坂道を取り入れた構図は今までにも描いてきたが、今回は偶然手に入れた細長い額縁にあわせたキャンバスに描いてみた。4号の大きさで、長辺と短辺が2×1の割合の特殊な寸法である。坂道の勾配を表現したくていろいろ工夫して来たが、もう少し細長いキャンバスが欲しかったのである。

規格のキャンバスには三種類の形があって、F型、P型、M型と呼ばれるものである。例えば10号のキャンバスを例にとってみると、10Fというのは53・0×45・5㎝、10Pは53・0×40・9㎝、10Mは53・0×33・4㎝と、長辺は同じ長さで短辺の長さが違ってくる。Fサイズが最も幅が広く、人物型と呼ばれ、フランス語のFigureの略、Pサイズは風景型でPaysageの略, Mサイズが最も細くて海景型とよばれ、Marineの略である。これは型の名称だけであって人物を描くからF、人物型を選ぶというわけではない、構図によってPやMを使うこともある。ただしFが一般的である。

この規格型のほかにも楕円や円形、特寸の細長いもの、正方形など様々な形があって、自分の表現しようとする内容によってそれぞれのキャンバスの大きさを選ぶわけである。

ちなみにいうと、このキャンバスのサイズには日本サイズとフランスサイズというのがあって、日本サイズの10Fは’53・0×45・5㎝であるのにフランスサイズでは55×46㎝である。どうしてこういう違いが出てくるのかというと日本では戦前尺貫法をつかって長さを表していたものを、戦後尺貫法の長さを変えずにそのままセンチ法に換算したために誤差が出て来たのである。だからキャンバスの大きさの比較表をみると日本サイズはたいていコンマがついている。この誤差には日本で個展をする時の額縁を注文するときにおおいに不便を感じるのがフランスサイズで制作する者の常である。



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by papasanmazan | 2015-06-04 14:59 | 風景画 | Comments(2)

花瓶のバラ

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次から次に庭のバラが咲く。今年は油彩でも描いたのだがパステルでもう一枚描いてみた。室内で花瓶に挿したものである。さすがにアトリエで描くパステルはゆっくりと仕事ができていい。毎回そうしようかとも思うのだがそんなことばかりもいってはおれない、外でのパステルも大切である。


わりあいサラリとした仕上がりになった作品である。



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by papasanmazan | 2015-06-03 03:30 | パステル | Comments(2)