<   2014年 02月 ( 10 )   > この月の画像一覧

オーゾンの小川(完成)

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逆光の条件で描いているのでどうしても曇天の日を選ばざるを得ず、制作の日数もかなり長くなったがようやくこれでよしというところまできた。水に反映する空や木々の描写を加えたり、光の反射などのこまかいところ、こういったいわゆる絵らしく仕上がるような要素を出来るだけ避けて、たんなる色面で小川を描いていくように心がけた。見栄えのしない画面になるのかもしれないが私としてはこういった考えで制作をしているのだから、これでよしとしておこう。いつもいうことだが余り絵らしい絵は描きたくないのである。


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by papasanmazan | 2014-02-27 20:49 | 風景画 | Comments(2)

裸木とマザンの教会(第三段階)

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全体としては悪くない進み方だとは思うがここから最後のツメまでがなかなか難しい。どんな小さな絵でも最後の完成に至るまでの制作は骨がおれるものである。結局は集中力、そしてその持続力の問題だと思う。

またまたプラド美術館での話になるが、ベラスケスの画面を観ていると、その絵画の深さや静謐さといった具体的な魅力も勉強になるが、こちらの想像力も駆り立てて。制作に対する集中力の深さに感心させられるのである。おそらく心理的な乱れなど皆無で、微動だにしない精神の安定性が筆を持つその腕や、画面をみつめる眼を制御しているような感じがしてならない。


マドリッドではセザンヌの特別展やピカソのゲルニカも見たが。そのピカソがセザンヌの制作の集中力について、獲物を狙う狩人にたとえて言及しているが、ベラスケスを観ていると、そのたとえられている狩人以上の大きな人格による集中力を感じさせられるのである。

何はともあれそういった集中力が必要であることだけは分かってきた。いよいよツメの段階である。



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by papasanmazan | 2014-02-25 02:18 | 風景画 | Comments(0)

岩と松(第一段階)

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今までに何度か岩を主題にして絵を描いてきた。今回も岩と松の木を組み合わせたものをF10号に始めている。岩といえば常に頭から離れないのが雪舟の作品で、山水長巻などは毎日のように繰り返し見ているが、あきるというようなことはない。先日のプラド美術館のベラスケスなどもそうだが時代、洋の東西を越えた超一級の作品というものはやはり存在する。雪舟などはその最たるものだと思っている。特に山水を描いたあの岩の表現はものすごいものである。しかもこれは墨だけによる仕事である。クールベのナイフを使った厚塗りのエトルタの海にそそりたつ岩もなかなかの表現だが、雪舟のほとんど抽象とも見える岩のほうが私は好きである。どちらが新しいのか分からなくなってくるのである。

そういったところで何度も岩に挑んでいるのだが、今回は特にいい場所が見つかって安心して描けるのが有り難い。





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by papasanmazan | 2014-02-22 20:51 | 風景画 | Comments(0)

オリーブの丘(第一段階)

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眼に見えて影響されるということはないが、先日のプラド美術館で観たベラスケスはいまだに心に残り、特にラス、メニーナスの空間が忘れられないでいる。画面手前の皇女や二人の女官などのつながりが、個体性、独立性も保ちながら柔らかく空間につつまれている。そしてところどころに純粋な黒色が置かれて、知らず知らずのうちにそのリズムにひきつけられているのである。透明描法によくみかけられるあいまいな空間というものではなく、よくよく見ていると全くの平面が表れてくる不思議な画面である。

直接そういった絵画をまねようなどとは思わないが、ベラスケスという人物には直伝してもらいたいような気持ちが起こってくるのは致し方ないところだろう。そういったところで自分の制作に戻っている。昨年からよくでかけているメタミスにオリーブがたくさん植えられている丘がある。その真ん中にぽつんと一軒の家があり、所々に赤土も見えている。その場所を選んでP8号に油彩で描いている。



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            ベラスケス作 ラス・メニーナス(女官たち)    スペイン マドリード プラド美術館




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by papasanmazan | 2014-02-20 16:45 | 風景画 | Comments(0)

サントン人形(第二段階)

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もう四十年以前になるが、はじめて東京の西洋美術館でベラスケスを観たのが本当に感動するという経験の始まりだった。よく感動するとか感激するとかいうことを耳にするが、色々美術作品を観ていても私にはそれほど感動するということはない。今までの経験でもほんの数回にすぎない。ただその数えるほどしかない感動はいまだに、そして永遠に忘れられないものである。

二度目に観たベラスケスは、これは大阪でなのだが、今回プラド美術館で再会した皇女マルガリータであった。心斎橋のデパートに三度足を運んで、とにかくこの絵だけを長時間眺め続けたのだが、最後の最後まで、もう一歩というところで理解出来なかった。本当の意味の感動というところまで至らなかったということである。一度そういった感動ということを経験すると自分でその状態をおぼえているので判断がつくわけである。

とにかくベラスケスの作品の深さは格別である。とても画集で見ていたような薄っぺらいものではないし、またあの色は写真では無理なのではないかと思われる。ラス、メニーナスの天井や奥の壁、そこに掛かっている絵などの、透明感に支えられた空間の表現などはよほど時間をかけて眼をならさないと見えては来ないものである。距離をとって、ほとんどその部屋の一番離れたところあたりから二日間見つづけてようやく見えてきた。一度見えてくると、そこには今度は実在感しかないのである。禅の悟りと同じようなものである。、いちど分かると全てが分かる。この存在は絶対である。どうしようもないものであって、現前と存在する。ただそれだけのことである。幸せとはこういうものだと思っている。

ルノアールは皇女マルガリータのリボンの赤に絵画の全秘密がある、と言っているが、今回プラドで観たラス、メニーナスでは私は黒色に魅かれた。画集で見ていた時とは違って、随分完全な黒を使っている。ベラスケスの柔らかなモデリングからはとても想像のつかない黒色である。マネの黒に似ているが、もっと含みのある、純粋な黒だと思った。

何事も勉強、死ぬまで勉強、といいながら酒ばかりを飲んで死んでいった人もあるが、とにかくいい勉強であった、これを実践すべくサントン人形を続けている。



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by papasanmazan | 2014-02-19 10:00 | 静物画 | Comments(0)

白い岩とヴァントゥー山 F30(完成)

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グラン、ブルターニュ(イギリス)もフランスのブルターニュも水浸しである。テレビのニュースでも毎日その被害が映し出されている。ここ南仏も雨の日が多い。そして四、五日出掛けたスペインも雨ばかりであったが、ほとんど美術館で過ごしてきたのでそれほど気にもならなかった。

プラドの美術館も相当な収集品である。ティチアーノ、ティントレット、リューベンス、ヂューラーなどの作品、それにスペイン絵画の巨匠達、名前をあげればきりがないが、結局観た作品はほとんど二点だけ、ベラスケスのラス、メニーナスと皇女マルガリータであった。

トレドの町までいったほかは三日間プラドで過ごした。とにかくベラスケスだけしか眼に入ってこないような状態であった、それから運のいいことにちょうどセザンヌの大個展もあり、これもゆっくり観ることが出来た。

そんなスペイン旅行であったが、その出発前にこのF30号の絵を、なんとか天気の合間を塗って完成させた。描き込んだことは描き込んだものである。



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by papasanmazan | 2014-02-17 19:42 | 風景画 | Comments(4)

大きな木と教会(完成)

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季節がどんどん巡って、冬の真っ盛りである、ブドウ畑のなかにイーゼルを立てて描いているのだが、寒い。そのブドウ畑の持ち主が冬の間に枝を剪定するのにやってきて、寒いなあ、と話しかけてくる。枝を切るのも大量の木なので電気のはさみを使っているのでかなりの音がする、その音が制作の邪魔にならないかと気を遣って聞いてくれる。畑に勝手に入って絵を描いているこちらのほうが恐縮している次第である。

このF20号の絵もつめれるだけはつめて描き終えた。どこまでいっても不満は残るが仕方がない。キャンバスをあらためてまた何かの機会にさらに改めていくしかないだろう。全体のトーンとしてはかなりつながりにあるものになったと思う。いわゆる一つの絵画、一枚の平面である。ここのところが難しいのである。一枚の絵なのだが、その絵というものが難しい。どこの美術館に行こうと、町のギャラリーに行こうと、また絵画教室に通おうと、そこには絵だらけである、みんなまるで絵のような絵ばかりが氾濫している。

そんななかでまるで絵ではないような絵、単なる平らな面、そういったものが出来上がってこないものだろうか、ますます絵の深みに落ち込みそうな気持ちである。



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by papasanmazan | 2014-02-09 16:47 | 風景画 | Comments(0)

サントン人形(第一段階)

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南仏のサントン人形をつかってF8号の静物画を始めている、蘭の花とオレンジ二つ、皿もおいてみた。少し以前に楽器とサントン人形を組み合わせたこともある。こういった人形や工芸品をモチーフに選ぶ時には、よほど表現に気をつけておかないと、ともして画面が趣味的にながれる恐れがある。とくに表面の面白さや、奇抜さなどにひかれていると、たいていは品格のない絵になるようである。

たとえば蝋人形館にいって、有名な俳優や政治家などと対面する興味と、オランダの美術館でレンブラントの自画像を観るのとは本質的に違った嗜好なのである。生きた人間をそのまま型取りして、それを石膏取りした像と、彫刻の制作による人間像とは、これもまた本質的に違っている。前者はマネキン人形にずっと近い存在である。

今回のサントン人形はニンニクの束ねたものを持っているおばあさんの像である。





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by papasanmazan | 2014-02-07 22:31 | 静物画 | Comments(0)

丘と家(完成)

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冬の景色なので色彩の輝きには乏しいが、絵の構造としては面の構成がはっきりとしてつかみやすい制作であった。しかしやはりもう少し華やかな感じも欲しい気持ちではある。現在のところ、出来るだけのことはしてみたので一応これで筆を置くことにした。この風景画のモチーフになるメタミスの村にはまだまだ描きたいところが多い。この丘と家にしてももう少し位置を変えただけで、いい構図が見つかっている。おそらく何度もこの夏頃までに通うようになるだろうが、そのいずれかの時にこのF15号に加筆すべきところがみつかるかもしれない。

それはそれとして一つの区切りにサインをいれて終了した。




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by papasanmazan | 2014-02-05 16:32 | 風景画 | Comments(0)

オーゾンの小川(第一段階)

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このところ雨ばかりの天気である。南仏でもコートダジュールの海岸線や、大西洋に面した海岸、それに特にブルターニュ地方の被害がひどく、いまだに天気予報で警報があちらこちらで出されている。おかげで我が家の下水工事もはかどらず、ほとんど一週間の遅れが続いている。

何度か描いてきたことのあるオーゾンの小さな川をまたF10号の油彩で試している。今回は今までとは違って上流から下流に向かった方向に場所を決めてみた。ほんの小さな川で、イーゼルを立てるのも困難で、いまもいったように雨の影響で描いているすぐ足もと近くにまで水が寄ってきている。方向も以前とは違うため逆光気味になるので曇り空の日を選んでいる。

何故あまり条件のいいとは言えないそんな場所を描くのか、それは水を研究しておきたいからである。それであちらこちらの川や池など探してみたのだが、どうにも他に見つからないのでオーゾンに戻ってきているのである。

なんとかこの水の流れが上手くつかまえられれば、計画している菖蒲や蓮のシリーズを再開することも夢ではなくなるだろうとの思いがあってのオーゾンの川の制作になっている。



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by papasanmazan | 2014-02-04 21:38 | 風景画 | Comments(2)