カテゴリ:風景画( 302 )

赤土の森






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日本での個展を無事に終え、今年は例年よりもはやくフランスに戻ってきた。個展ではたくさんの方にご高覧いただき有難うございました。ご意見なども参考にまた、新たな制作につなげていきたいと思っています、よろしくお願いいたします。


年齢とともにとにかくフランスに戻ってからの時差がきつくなって、日本から持ち帰った本なども読んでいるうちにすぐに眠くなってかなわない。ようやく一週間が経って平常になってきた。制作に戻る。


やはり赤土の場所が制作再開に一番適した感じがする。制作の簡単なメモのために毎日日記をつけているが、今年の5月5日に特寸の赤土の森の制作が記してある。この場所は栗の木が多く、5月頃になるとのの栗の葉の緑が赤土をおおってしまって、この日付でいったん制作を打ち切った記憶がある。その途中になった画面を続けてみた。


急にヴァルールがあがったように思う。日本から個展後に戻った制作でいつも経験することである。おそらく個展の会場で自作を見ながら何かを得ているのではないだろうか、帰りの飛行機でいつも期待と不安があいまってくるのである。この冬は赤土の制作に追われそうである。


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by papasanmazan | 2017-11-28 19:36 | 風景画 | Comments(2)

ベドワン街道の松


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そろそろ日本での個展の時期に近づき、一時帰国するための用意のためになんとなくあわただしいが、制作のほうはそれとは関係なく続けている。いつものことだが個展の出品作に追われるということは皆無である。



久しぶりにベドワンの街道沿いの松をF12号に描いてみた。ここの道沿いの松は背が高くて、姿も美しくそろっていたのでマザンに引っ越してきて以来すぐに描き始めたのだが,久しぶりに行ってみると随分悪くなっている。車の通行量も多くなっているのだろうし、樹齢もかなり経ってきているせいかもしれないがかなりの数の松が抜き去られている。



これはいけないと思って予定外ではあるが、まだ美しさのあるうちに作品にしておこうと思い立った。おそらくこの12号の作品だけではなく、日本での個展が終わってマザンに戻った後で何点かは続けようと思っている。そのためにも現在場所探しにおわれている次第である。


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by papasanmazan | 2017-10-12 23:47 | 風景画 | Comments(2)

ドルドーニュの城(ベイナック)

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春、秋、の一週間ずつヴァカンスに出かけるようにしているが、今回はいつもの地中海とは場所を変えてドルドーニュ地方に行ってきた。かなり以前に家族で訪れてことがあって、その時はマルテルという町を中心に巡礼地で有名なロカマドールなどをパステルでたくさん描いたのだが、今回はドルドーニュの川をはさんだ城などをモチーフに油彩一点、水彩二点を描きあげた。


私たちの住むプロヴァンスの乾ききった風景とはまったく違ってドルドーニュはしっとりと落ち着いた、緑も深い地方である。ドルドーニュ川やロット川のまわりにはいたるとこに城があり、観光化されたロワール地方の城よりももっと荒々しい印象である。


その中からベイナックの城を選んでF8号のキャンバスに制作した油彩である。じつはドルドーニュの川と城をいれたものを当初狙っていたのだが、川をいれると城が近すぎて、その大きさをどうにも画面におさめきれない。ようやくのことで対岸から城全体を見渡せる場所を見つけ出した。場所探しは本当に難しく、運もあるし、勘も必要である。


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by papasanmazan | 2017-09-30 16:06 | 風景画 | Comments(2)

モルモワロン風景




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今年の五月の中旬にモルモワロンを見おろしながらヴァントゥー山の全景を捉えられるような新しい絵の制作場所をみつけて、夏の間はほとんど毎日といっていいほどそこで風景を描いていた。M40号やF15号などのヴァントゥー山を入れたものや、丘やモルモワロンの教会を主にしたものなどかなりの数の作品が出来上がった。

そしてもう秋の季節になってきたのだが、今年の11月の日本での個展までのこのモルモワロンでの制作の一つの区切りとしてP25号の大きな絵を描きあげた。やはり手前のポプラをクローズアップして奥にモルモワロンの村、その向こうにヴァントゥー山が横たわっている構図である。

今の自分としては大変に強い表現が出来たように思う。慎重に、丁寧に対象にそって描き始めた画面であったが途中からは自分の目指す造形性を頼りにして、いってみれば主観を強めた制作になっていった。あるいは変形させたり、画面の動きに沿って対象を省略したり、強調したり、新しい色を付け加えたりの制作はかなりの時間をとったものである。

一応の完成で、これは今のところ満足している作品である。


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by papasanmazan | 2017-09-24 21:46 | 風景画 | Comments(0)

マザンの教会




昨年の7月14日、日本でいえばパリ祭、フランスではキャトルズ・ジュイエの祝日の夜、ニースの海岸沿いでお祭りの花火を見終わった群衆に大型トラックが突っ込むという悲惨なテロがおこった。フランスだけではなくイギリス、スペインなどとにかくテロばかりである。

その対策で今も特別令が実施されている。今年の夏のマザンのお祭りでも町の中心部は両方の入り口が遮断機を下ろされ、おまけにその外側にはトラックを横づけにして外からの侵入にそなえていた。どこの自治体も厳重な警戒態勢である。

そんな日にマザンの中心を通って制作に向かおうとしたら大いに回り道をさせられたのである。暑い日中不平たらたらだったが悪いことばかりではない、新しいマザンの教会の眺望に出会ったのである。いつもはほとんど通らない道なので気づかずにいた角度で、少し新しい家も構図に組み込んでいける。小さな作品向きではあるが落ち着いたきれいな場所である。F4号の油彩にしてみた。


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by papasanmazan | 2017-09-09 16:48 | 風景画 | Comments(2)

オリーブのある眺望

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南仏のいたるところにオリーブが見られる、畑になっているのもあれば自然にとけ込んでいるものもある。農家や民家の庭にも植えられている。強い日差しに反射した葉っぱの銀色めいた輝きが青空の中でひときわ美しく感じられる。


そのようなオリーブの向こうには麦やブドウの畑が大きく広がってエメラルドグリーンのカーペットを敷き詰めたようで、ところどころに見える大地のオレンジ色との対照が鮮やかである。


プロヴァンスならどこにでもこんな風景がみられるのだが、あたりまえのようでいてなかなか絵にするのが難しい。この地方の特色を出すというのにはオリーブを抜きにしては考えられないが、そのオリーブを描ききるのが難しい。形も色も難しい。

8号のキャンバスにまた挑戦してみた、場所はバルーの城の真下の平野で、遠くにはアルピーユの山まで見渡せる。オリーブの大きな木と岩が手前にあって、それがまず目に飛び込んできた。強い骨組みとその奥の平野との組み合わせが制作意欲をそそっつた作品である。



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by papasanmazan | 2017-08-20 17:50 | 風景画 | Comments(0)

モルモワロンの建物

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今年は特にモルモワロンの風景をたくさん描いててきたが、かなり村から南に離れたところからの遠望が多かった。今回は村の中での制作で、小高いところにある教会と古い村の建物をクローズアップした面白い構成の油彩である。

大きさはP6号のキャンバス、午後の暑い日ざしの中での制作であった。とにかく今年の南仏は猛暑、40℃以上が連続五日間というのは生まれて初めての経験で、その後一雨あってホッとしたら急に25℃位になってどうにも体がついていけなかった。今はまた連日34℃くらいだが、40℃に比べるとそれほどという気持ちにもなる。

教会の姿もいいが、村の端に突き出した建物のひと群れが特に目をひく。おそらくかつての城跡を部分的に利用したものだろうが、なかなかに風情がある。それでいて骨格もしっかりして造形的である。現代の薄っぺらい建築物とはかけ離れた存在感で、いったい誰が住んでいるのだろうかなどと思ったりもする。


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by papasanmazan | 2017-08-17 14:47 | 風景画 | Comments(2)

キャロンの村

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いつも車で通り過ぎるキャロンの村、このあたりでは大きな村でイチヂクの産地として有名である。村全体としては細長く広がった集落で、オレンジ色がかった建物が面白く入り組んでいる。街道沿いの松並木も美しい。


いずれは建物の構造や組み合わせを主題にしたようなものも描いてみたいと思っているが、今まで描いたものも今回のものも街道沿いに横に広がった村の遠望である。個々の建物よりも全体の流れを大切に考えてみた。


選んだキャンバスは4号だが短辺と長辺が12の特殊なサイズである。時々はこうした変形キャンバスも使ってみたくなる。村の建物と手前に広がる緑色を主とした畑との対比をうまく出してみたかった。建物の細部は最小限に描いて、流れを表すほうに気をつけてみた。



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by papasanmazan | 2017-08-07 23:54 | 風景画 | Comments(2)

モルモワロン風景



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611日付けのブログに掲載したF12号の風景画とほぼ同じ構図になるが、イーゼルを立てて制作した場所は随分離れていて、モルモワロンの全景は同じく見渡せるが手前にかなり傾きのある民家が見える景色をF8号の油彩にしてみた。

少し角度を変えたり、場所を移動したりするだけでまた違った制作意欲がわいてくるもので、その都度新鮮な気持ちになれる。こういった感受性はいつまでも保っていたいものだと思っている。

読書は今でも一番の趣味であるが、やはりかつて読んだ本でも若いときと今とではかなり違った読み方になっていることに気づくことが多い。徳富蘇峰の近世日本国民史は愛読書の一つであるが最近、大仏次郎の天皇の世紀をまた読み返してみて、これはいい歴史書だと思い返した。以前読んだときにはそれほど動かされなかったが最近になって歴史を書く難しさがこの本を読み返して分かったような気がした。

このF8号の風景画のほうが6月のF12号のものよりアンチームに出来上がったようである



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by papasanmazan | 2017-07-29 18:55 | 風景画 | Comments(2)

ポプラと松とヴァントゥー山

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先日のM40 号の大きな風景画とほぼ平行して制作していたF15号の作品が完成した。これも同じくヴァントゥー山を扱ったものだが、手前に大きくポプラと松をひきつけ、その奥に山の姿が少し垣間見える趣向である。

描き始めからこの作品は、うまく出来上がるにしろ、失敗に終わるにしろ自分にとって一つの節目になるものだと思っていた。もう絵画の制作にも随分たずさわっていて、いまさら緊張するといったようなことはないが、この作品に関しては充分に集中できたように思う。

画面を大切にするという考えを徹底した結果、いわゆる物の説明の要素がますます少なくなって、全体の描写だけが目立ってきている。これは自分としても理想であるし、いいことだと思っている、ただたとえば風景画の場合で言えば必ずその現場で、その自然を眼の前にして制作をする、決して恣意的な、自分勝手なことをするのではない、しかもそれでいて単に物を写すのではない、ということである。

これからの制作に大いに指針になりそうだし、この完成した作品も随分立って見えるようになってきたと思っている。



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by papasanmazan | 2017-07-18 19:32 | 風景画 | Comments(2)