カテゴリ:静物画( 89 )

五つのザクロ




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やはり大好きなザクロを五つ集めて、花瓶や花柄のカップ、それに布を合わせた静物画を描いてみた。F6号の大きさで、最初はかなりのペースで進みだし、この分だと比較的軽い仕上がりのものになるだろうと思っていた、ところが途中から筆はどんどん入っていくのだが肝心の画面がどうにも気に入らない。


こういったことは時としてあることだが、よほど気をつけないと駄目である。ただ上っ面の制作だけに走ってしまって、小手先でかわした様な空虚なものが残るだけになってしまうことになりかねない。どのような制作物であれやはり自分を納得させるものにならなければいけないはずである、


そのあたりを何度も繰り返し描きなおしながらようやく見えてきたのが背景の青の色である、これが冴えて全体に響いてこなければこの制作は無駄になると判断できた時にようやく筆のさばきも落ち着いたものになった。


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by papasanmazan | 2017-10-16 05:58 | 静物画 | Comments(3)

ザクロと梨



F3号のキャンバスに描いたザクロと梨の絵、白い布と金銀地の布を背景やテーブルにおいてみた。梨はその形が好きでよく静物画のモチーフに使うのだが、秋になるとザクロにとくに魅かれる。もちろん実の赤さや、はじけた姿もいいが、緑の葉っぱとの対照で木にたわわになっているところもいい。


自分の経験としては絵画の道を開いてくれたザクロの木である。おぼろげに画面を構成していくということをこのザクロの木が教えてくれた。若い頃は100号くらいまで大きなキャンバスにたくさんのザクロの木を描いたものである。赤や緑、青などの色を塗りたくって、それが今までどうにか続いてやってきて現在の画面になっている。


このF3号の出来上がった絵も、観たところはあまり苦労のあとも見えないかもしれないが、自分なりには何か口では言い表せないものが含まれているような気がしている。


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by papasanmazan | 2017-10-05 15:56 | 静物画 | Comments(2)

少女の像




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10号の静物、お気に入りの少女像を置いて、後は果物、ビンなどで、背景に金銀模様の布を配してみた。全体としていつもながらの静物の配置で変わり映えしないはずなのだが、どうも制作していて感じが違ったのである。


ひとつには背景の布から来ているのだと思う、軽いのだか重いのだかも分からないのだが、なぜか全体のつながりが以前とは違う。描くのが難しいというのではなく描けば描くほど全体がまったくの一枚の平面になってくる、そうかといって別に平板というわけではない。


とにかく良いのか悪いのか分からない判断がつきにくい作品だったが、以前よりか自分の絵画観に近づいているのは間違いがない作品である、同一平面上に、同時空間をつくりあげる、ということである。


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by papasanmazan | 2017-09-15 15:58 | 静物画 | Comments(2)

ぶどうと天使

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我が家の庭にぶどうの木が一本あって、大きな樽に植わっいて二階のヴェランダにまでとどいている。随分大きくなったもので、毎年小粒だがたくさんのぶどうが食べれるようになっている。濃い色の実はかなり甘くて食後に食べたり、庭の水撒きをしている合間にちょっとつまんだりする。

その樽に石の天使の像も飾りにおいてある。随分前にガーディニング用のものを買ったのだが、ちょっと古びてきて味わいが出てきた。ぶどうが実ってきた時にこの天使との取り合わせが面白くて水彩やパステルにしたことがある。

今回はそれを油彩にしてみた。F8号の縦型である。天使の像がぶどうに隠れすぎてよく見えなかったものを、もう一度ヴェランダにぶどうのつるを引っ張り上げたりして描いてみた。あまりぶどうの葉っぱの緑にとらわれすぎて途中で天使の像が少し弱くなった。もう一度その像に集中してみてようやく完成した。ぶどうの実の濃い紫にはあまりこだわらないほうがいいようである。



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by papasanmazan | 2017-08-23 11:28 | 静物画 | Comments(0)

メロンとアイユ(ニンニク)






先日水彩で描いたメロンとアイユ(ニンニク)のモチーフをそのままにして、背景の布だけを黒と灰色の縦じまのものに変えて今度は油彩で描いてみた。この布は日本にいたときから愛用しているものだが、黒色のようだがよく見ると濃い紫や、グレーにも少しずつ変化があってなかなか複雑なトーンをしていて面白い。モチ―フの取り合わせでは落ち着いた味を出せる布である。

3号のキャンバスに描いてみた。メロンの緑色の縞模様と布の模様とがあまりうるさくならないようにかなりおさえ気味にしてみた。黄色のプルーンもほとんど描かないようにしている。F3号の大きさにしてはモチーフを多く取り入れているので、個々のものの描写にも選択が必要だと思ったからである。


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by papasanmazan | 2017-08-11 18:02 | 静物画 | Comments(0)

メロンと果物

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今年の南フランスは六月末から猛暑が続き、先日少し落ち着いたかと思ったらまた毎日35℃位になっている。予報によるとまだまだこの暑さが続くようで、戸外での制作がなかなか思うようにならないこの頃である。この暑さに加えて南仏のあちこちで大規模な山火事がおこり、たいせつな森林が無残な姿になっているのを連日テレビのニュースで報道されていた。暑さと強風で手のつけられないような山火事だった。


昨年の九月にサン・トロッペで美しい笠松の林を描いたのだが、あの辺りも被害があったようである。これらの火事は付け火の疑いだそうで、要するに人災である。ハイカーのタバコの投げ捨てによるものといい、なんとも情けない話である。


暑さは暑さとしてそのおかげで名物のメロンが豊作で大変においしく、値段もばか安である。いままでは食べるばかりだったこのメロンを静物画のモチーフに使ってみた。F6号のキャンバスに梨と桃、これも初めての日本プラムという名前の真っ赤な果物、それに籠を加えたもので構成した静物画である。ただ制作している間メロンのにおいがアトリエに充満して、これには少しマイッタのである。



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by papasanmazan | 2017-07-31 10:24 | 静物画 | Comments(2)

牛骨の静物

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F20号のキャンバスに久しぶりに心ゆくまでゆっくりと静物画を描いた。モチーフにアトリエの片隅に放置していた牛骨を使ってみた。これも久しぶりである。出来る限りどの作品も手を抜かずに制作しているつもりではあるが、この作品に限りある一本の糸に導かれたように制作が余念なく進行した。

雑念が入らなかったといっていいと思う。出来上がった作品のよしあしはいずれまた自分で批判を加えるであろうが、今はこれで充分の気持ちである。

構成としてはまずまずだろうが色彩としてうまく入っていけた作品である。特にブルーの繰り返しがさりげなく使えていったように思う。このあたりもよく考えておかないと得てしてケレン味のあるものになりかねない。固有色とあいまった全体の色調をよくわきまえなければならないところである。



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by papasanmazan | 2017-05-08 22:29 | 静物画 | Comments(2)

カルポーの彫刻

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家のサロンやアトリエに、とても本物は手にすることが出来ないので、絵画や彫刻の複製を置いて眺めている。ドガの踊り子やロダンの手(カテドラル)、ルーブル美術館で買ったパルテノンのトルソなどもある。絵の方では主に日本の掛け軸仕立てのものが多く,雪舟、鉄斎,大観など時々掛けかえている。これらの模造品ではあるがかなり精巧な複製技術品は単に眺めて楽しんでいるためだけではなく非常にいい勉強にもなって大いに役立っている。下手な本物よりずっとこっちの方がいいといつも独り合点している次第である。


そんな複製の収集品の中にカルポーの彫刻も二つあって、ふくれっつらと呼ばれる少年像と,黒人の女奴隷の像とである。以前の静物画にふくれっつらは何度か使ったことはあるが,今回はF3号のキャンバスに女奴隷の像をおさめてみた。他にガラスの浮きと湯のみ,ナイフも使っているが全体としてはモノトーンに近い構成である。


いわゆる石膏像のような色のないものを描くのは難しいが,絵画に対する考えを明確にしていくにはいい勉強になる。モチーフとしては無彩色なのだがそこを自分の画面に仕立ててゆく時に色を与えていきたい、というのがこの制作の主眼である。そしてその彫刻をもりたてていく脇役の浮きの色とナイフの柄の赤との調和を考えて出来上がった作品がこの静物画である。3号のキャンバスはさしたる大きさではないが,この中になにか存在するものが感じられるように努力してみたのである。



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by papasanmazan | 2017-02-15 19:43 | 静物画 | Comments(0)

果物籠

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左上から右下に向かって一気に赤い色の流れを作りたくて、複雑な模様の多色の布とリンゴとを主にした画面を考えてみた。いろいろアイデアは出てきたが複雑な表現もいいかと思って久しぶりにリンゴを果物籠に盛ってみた。布は赤や緑、青、黒など使い放題だが、取手のついた果物籠のその取手の間の空間が巧く埋まらない。苦肉の策としてからになったシロップの瓶を一本おいてみた。


これはF6号の静物画である。この位の大きさだからそれほど大掛かりな動きはつかめないだろうが出来るだけのことはしてみたつもりである。とにかく赤い色の流れとして画面が活きて欲しかった。しかし制作の途中の弱気なところはまだまだ残っていて、ついつい果物籠に眼がいってしまうのである。


なんとか寒色をつかいこなすようにして最初の考えを強調しながら制作を終えた。





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by papasanmazan | 2017-02-03 19:33 | 静物画 | Comments(0)

シロップの瓶とグラス


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昨年の夏、フランス人のお客さんからシロップを三本いただいた。私がアルコールをこの頃は全く飲まないのをご存知なので贈り物がシロップになったみたいである。三本とも形は同じで、中身がそれぞれ栗、イチジク、サクランボのシロップ、とても甘い。まずイチジクからいただいたのだが、それを飲み終わって栗の半ばまできた時にシマッタと気づいたのである。


色はきれいし大きさもちょうど静物画のモチーフになる、何よりも形がいい、飲むことばかりに気を取られてしまって、後悔先に立たずである。しかしまだ赤い色のサクランボの瓶がまるまる残っている。赤に赤をとりあわせてリンゴを三つ加え、形と高さを整えるのにグラスも入れてみた。背景には蚤の市で買った小さなじゅうたんを置いてみた。


F4号位がちょうどいい大きさのキャンバスである、あまり良策ではないが背の高い瓶を一番手前にしてリンゴは奥に押しやった形である。一つ一つの形より赤の色の連続感がほしかったのであえて無理な構図をとってみた。こういう時にグラスや皿の白色が色の抜きとして役立つのだが、描いていくうちに意外とシロップの瓶のラベルが難しく、これがこの絵の決め手になることに気づかされた。さりげなく、あまり説明もしないようにしてラベルの色を引き立たせることが出来るかがこの絵のポイントになる。


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by papasanmazan | 2017-01-24 00:26 | 静物画 | Comments(2)