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サン・ピエール・ヴァッソルの村遠望

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家から車で15分くらいのところにサン・ピエール・ヴァッソルという小さな美しい村がある。何年か前にはこの村を集中的に描いたことがあり,その中でも60号大の特寸で,正方形に近いキャンバスに描いた作品を埼玉県の知人宅に預けてある。割に気に入ったものなので昨年の横浜の個展の時には新作に交えてこの作品も並べてみた。

画家が個展をするというのは一つの区切りのようなものであってそれなりに意味がある。画家の生活ということから絵の売り上げというのももちろん気になるところだが,作品に対する観てくださる方々の反応というのも大いに重要な点である。日頃はほとんど人と付き合うこともなく,ただ単に一人で制作しているだけなのであまり作品に対する意見や批評を聞いたことがない。独りよがりになっていることも大いにあり得る。

そういった中で個展をする時が最も人と接する機会である。お客様の反応をそれとなくうかがっているわけである。横浜でのサン・ピエール・ヴァッソルの村遠望も同じ気持ちだった。新作に肩を並べて飾った時は悪くないと思った。また何人かの方々にも興味を持って観ていただけたようである、なかには前までいって観たり,後へ退がって絵全体をながめて、スゲエ、スゲエを連呼してくださった若い御夫婦ずれもあった。

その会場にいた時からもう一度サン・ピエール・ヴァッソルの村を描こうと決めていた。今回はF3号の比較的小さな作品で,以前よりもっと村に近づいた,低いところにイーゼルを据えて描いた。



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by papasanmazan | 2015-06-11 16:31 | 風景画 | Comments(2)
Commented by ono7919 at 2015-06-16 21:24 x
「F3号の比較的小さな作品」と書いてあったが、作品を拝見しているうちそんなことをすっかり忘れ、もっと大きな画面を想像していた。力強く大胆な表現から、おつゆ書きのようなあっさりとした表現、繊細に色がからみあう様子等を拝見していると、まるでオーケストラを目で聞いているような不思議な気がしてきた。
Commented by papasanmazan at 2015-06-17 19:35
ono7919さん、F3号の大きさは以前から好きでした。割合に正方形に近く,幅広な感じがして小さなキャンバスにしてはゆったり物をおさめれるような気がします。
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