人気ブログランキング | 話題のタグを見る

農家とヴァントゥー山(第二段階)

農家とヴァントゥー山(第二段階)_c0236929_21225963.jpg


サムホールの小さな絵ではあるが道具立ての多い構成である。家あり、山あり、木あり、畑ありなどで少々うるさくもある。しかし小さな画面にこまごまとものを押し込んでいくのも一興で,割に描きやすくもある。それほど拡がりを気にしなくてもすむ。

こういう道具立ての多い画面は色彩の調和をはかっていくのが一番仕事の目安になるように思われる。余り小さな形にはこだわらないほうがコセコセしなくてよさそうである。ただしどのようなおおきさのキャンバスであっても制作中はよく距離をとって,少し離れて画面を見直すことが大切である。

今この絵を描いている場所は私の家からはマザンの中心を通ってちょうど反対側になる。ところが現在マザンのあちらこちらで下水工事のために道が閉鎖されている。長年いわれていた完全下水のための工事でここしばらくは車の通行が困難である。

森鴎外の小説に普請中というのがある。ある高等外務官が外国で知り合った歌手と日本の高級レストランで再開するのだが、そのレストランは普請中なのである、そして話のオチには,日本も普請中ということになる、

いまマザンは普請中、ひょっとすると私の絵も普請中かもしれない。

by papasanmazan | 2012-02-27 21:10 | 小さな絵 | Comments(2)
Commented by カワセミ at 2012-02-28 21:30 x
日本は普請中・・・でも解体したばかりで先がまったく見えません。五時になっても休まないで普請しつづけてほしいものです。作品に完璧な完成など無いでしょうけど、画伯の作品は頂点に向かって成長していく塔のようで楽しみです。この作品の丸い小屋も存在感が出てきて全様が感じられるようになり楽しみです。
Commented by papasanmazan at 2012-02-29 01:18
こういった小さなキャンバスで見せ場をつくるというのか,魅力のある絵にするのはなかなかの力量が必要ですね。それにかなり時間も取られるものです。
<< 暮色ヴァントゥー(完成) 冬の木立ち(完成) >>