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ふくれっつらとアマリリス(第一段階)

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花は好きだがあまり絵のモチーフとして花は使わない。その散り際を観るのはなんだか寂しいし,制作が長くかかってしまうので,どうも花をモチーフにすると気ぜわしくって落ち着かない。それでも最近は続けて花を扱った静物画を描いている。

三週間ほど前に買った鉢植えのアマリリスが大きな花をつけた。これと以前からごひいきのカルポー作のふくれっつらの小さな彫刻を卓上においてF6号の縦型(31.8×41.0㎝)に描いてみた。元来立て型は安定が悪く,物もおさめにくいものだが花の高さの関係でこうなった。

カルポーの彫刻は好きである。たとえばパリのオルセー美術館に行くと,その後輩にあたるロダンよりもカルポーの,ある意味では軽快さといったような動きに惹かれることがある。ロダン美術館で重厚な作品群に取囲まれた後のカルポーの作品のさわやかさというか,一種消化剤のような感じがするのである。

そのカルポーの造った少年の胸像である。なぜかスネてふくれっつらをしている。あまり植木鉢の面積が多すぎるので,籠にポッソリ植木鉢を隠し込んだ。

by papasanmazan | 2012-02-19 21:11 | 静物画 | Comments(2)
Commented by ono7919 at 2012-02-22 14:00 x
散らばっていた色が所定の場所に集まりだしたように気持ちよく画面が形づくられていく。ふくれっつらの少年、確かブログが始まった頃の少年はもっと固かったような記憶がしている。画伯の言うテーゼが脈々とみのってきているのが実感できる。
Commented by papasanmazan at 2012-02-22 16:03
ono7919さん、たしかにこのふくれっつらと花をF8号で描きました。ご指摘のようになにもかにもがかたかったです。不要な力が少しぬけたのかもしれません。
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